背筋/KADOKAWA
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あらすじ
編集者小沢は近畿地方のある場所で起きた過去の様々な怪奇現象についてオカルト雑誌で特集を組もうとしていた。だがそれらに関連する過去に掲載された記事を収集する中で小沢が行方不明になってしまう。一緒に仕事をしていたライターが小沢を探すため情報提供を求めていく語りと、その過去の様々な記事を掲載する形をまとめたのがこの作品となっている。
感想
最初にお詫びを申し上げますが、この作品が想像以上に恐ろしく最後まで読むことができませんでした。全部は読んでおりませんが、私なりの感想をお伝えできればと思い投稿させていただきます。
この小説は、近畿地方のある場所という接点以外は何のつながりもない怪奇現象話が時系列もばらばらな形で紹介されていきます。行方不明事件や幽霊目撃情など短い話が多数出てきます。最初は軽い気持ちでよくあるオカルト話かなぐらいで読んでいましたが、読み進めるうちに何ともいえない不気味さが私の中で増殖しはじめ自分自身を乗っ取られるような恐怖を感じたんです。ただ頭ではもう読むのを止めようと思っていても真相を知りたいという自分もいて直ぐに読むのを止められた訳ではないのですが、さすがにこのまま読み進めては危ないなと身の危険を感じ途中で読むのを止めることにしたのです。ただのオカルト話にしては妙にリアリティがあって生々しく、その話に込められている人間の想念みたいなものがべっとりと染みついている感じなんです。私もこの本の中に潜む何かに取り込まれそうになっていたのかもしれません。見たくないものを見てしまったような後味の悪い、ある意味ホラー小説としてはすばらしい作品なのかもしれません。
簡単で申し訳ないですが、以上で私の感想とさせてもらいます。
注意事項
あくまでもご自身の選択で読書をお願い申し上げます。
少しでも心身に不調を感じたら読むのをストップしましょう。
最後に
掲載記事を使ったり語り口調という方法で作品化された小説は新鮮味がありました。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
もしよろしければ星をつけていただけるとうれしいです。