わん太郎読書日記

趣味で読書をしています。興味を持ってもらえたらうれしいです。

「君のクイズ」クイズ番組の真実

 小川哲/朝日新聞出版/本屋大賞小説

 

 

あらすじ

あるクイズ番組の決勝戦で、

問題文が一文字も読み上げられない中で正解し優勝した者がいた!

これは果たしてやらせなのか。

 

感想

クイズ番組というものが、視聴者、解答者、

そして番組サイドでどう捉えているのかがうかがえる内容となっており、

また、それを一つ一つ知ることで真実に近づいていく。

 

ただのクイズ番組だと思っていたものが、読み終えた後は、

その番組への見方が一変している自分に気づくはず。

それほどの世界観が詰め込まれている。

 

そして、真実を紐解くだけでなく番組に出場した解答者2人の人となりや、

クイズへの対照的な向き合い方が読み取れるのも、もう一つの魅力である。

 

パズルのピースが全て出揃ったとき見えくる真実とは。

 

読み終えたあとも、正解音である「ピンポン」が頭の中で鳴っているようなリアルさが、この小説にはある。

ぜひ、このリアルさをあなたにも体感してほしい。